たまには世知辛い世の中を忘れてみたいと思いませんか?
Kemialliset Ystävät(ケミアリセットイスタヴァト) 「Kemialliset Ystävät」宇宙人と精霊の祭の季節がやってまいりましたよ、みたいな
「Lentävät Sudet」とか、
奇音と奇声による騒々しくてアヴァンギャルドな音がいっぱい!
自由奔放フィンランドアンダーグラウンド大セッション大会、
楽しすぎです。
生楽器もいっぱいつかってますが、シンセも大活躍してるようで。
前のはちょっと…と思った人でも、
これは意外と聴きやすいかもしれません。
今まではどこか孤独感があったりする曲もありましたが、
音数が増えたのか今作はひたすら浮かれて騒いだり、
練り歩いたりみたいな賑やかな雰囲気の曲もあります。
祭祀っぽいのや、野辺送りっぽいのもきちんとありますよ。
曲によっては胡散臭い電子音やいろんな民族楽器が人を介さずに
勝手に音を出してる感じすらします。
もしかしたら音の精に体を乗っ取られてるかも。
今までの素朴な感じも捨てがたい気もしますが、
これはこれでやっぱり好きかな。
目前に迫る宇宙船の襲撃と、徐々に背後から迫り来ているのに
誰も気付いていない驚異を描いたような「Tulinen Kiihdytys」や、
民族楽器と声の大合奏「Näkymättömän Hipaisuja」、
そしてギターと太鼓と不気味なボーカルをはさみながらも
アヴァンギャルドロックな「Superhimmeli」がお気に入り。
そしてラウナウやイスラジャは、いたずら好きの小動物や妖精っぽくて
やっぱりかわいいのでした。
North Sea(ノースシー)「Exquisite Idols」ラムセス3世とのコラボ作品のアンビエントドローンぶりが
良かったので、是非とも聴いてみたかった単独作です。
オープニングの荘厳で幻想的な幾重にも重なるオルガンドローンと
フィールドレコーディングは、ソフトサークルを聴いた時のように
別世界に突然放り込まれたようでした。
続く2曲目「Guiwenneth Of The Green Grass」は
フィールドレコーディングはそのままで、ギターと鉄琴と
微かに聞こえるボーカルの作り出す世界があまりにもきれいで、
もうどっぷり嵌りました。
「Take It From Me Brother Moses」でいきなり
カントリー調になりますが、かなりサイケで白昼夢的。
こんなにうっとりできるバンジョーはなかなか無さそう。
ひたすら高みに昇っていくようなオルガンドローンとギターと声に
インディアンみたいな太鼓が入る「We Conquered The Golden Age」、
鉄琴やかわいい音の鳴り物にノイズが入って
最後は浄化的なドローンで終わる「Cover Me With Knifes」、
延々と繰り返すギターのリフやタンブーラなどのストリングスや笛、
鳴り物に気が遠くなりそうな「And Then The Solstice Disappeared」
が良かったです。
正直あんまりお歌は上手じゃありません。
でもすごく伝わってくる変則的唄心と澄んだ声の持ち主。
思いの外ドロドロしてなかったのでびっくりしました。
ハッシュアーバースとシングルマンアフェアを足して
どうこうした感じですかね。
一条の光に向かって捧げられたような崇高な響きに癒やされました。
Vibracathedral Orchestra(ヴィブラカテドラルオーケストラ)「Wisdom Thunderbolt」Chris Corsano / Mick Flower Duo(Hellaが好きな人におすすめ)
のジャパンバンジョー奏者ミックフラワーさんのグループ。
そしてクリスコルサノ(Six Organs Of Admittanceのドラムも
やってるそう)もゲスト参加しているトランシーな作品。
果てしなく人力スペーシーサイケドローンな音を聴かせてくれます。
カオスから惑星が生まれてくるような感じ曲や、
ドローン音と何とも言えないリズムのパーカッションや鳴り物が
儀式や祭祀っぽい、不思議な高揚感が溢れています。
とくに「Order Of The Broad Eraser」の気の抜けたUFOっぽい音と
暗黒呪術的パーカッションの組み合わせがたまらないです。
多分、ノーネックブルースバンドが好きな人は楽しめると思います。
☆おしらせ☆
特設フジロックフェスティバル07コーナー、在庫増のため
場所が変わりました。(oasisのあたりです)
で、エレベーター正面は再びマスロックコーナーが復活した上に、
<
アルゼンチン音響系>
コーナーもできました。フェルナンドカブサッキはもちろん、
フアナモリーナのサウンドを作った男アレハンドロフラノフ、
男前パーカッショニストのサンチャゴバスケスなど
地球の裏側のアーティストの音を集めました。